MM総研の携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態から見る今後の通信業界

3大キャリアが20GBプランを出して来て2021年3月は通信事業者の大きな転換期になるのは間違いないでしょう。

この20GBプランのインパクトは強く、サブブランド(ワイモバイル、UQモバイル)も低価格なプランを出しています。

2020年4月からサービスを開始した楽天モバイルのRakuten UN-LIMITも2021年4月1日から1GBまでなら0円と驚きのプランになっています。

株式会社MM総研のレポートを見ると非常に面白いです。

 

携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態

株式会社MM総研の(2020年12月時点)のレポート。

携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2020年12月時点) URL

 

スマートフォン利用者の月額利用料金は5,334円(2020年12月時点)

携帯電話の平均月額利用料金(2020年12月時点)

MMRI携帯電話の平均月額利用料金202012

スマートフォンの通信費がキャリア(MNO)では6.378円と高いですが全体で見ると5,334円だそうです。

端末代金の分割支払い分を含まない実際の支払総額で「月額利用料金」=「通話料」+「データ通信料」+「オプション料」で計算しているようです。

オプションには故障・紛失時等の補償サービス、コンテンツサービス利用料を含む。

消費税を含む。

となっています。

(2020年2月時点)の同様のレポートだと6,755円でしたが端末料金を含む計算なので単純な比較は出来ませんが2020年2月時点で「808円下がった。」とあるので同様に下がっているものと思われます。

 

スマートフォンの月間モバイルデータ通信量(GB)

月間データ通信量は平均7.56GB(ギガバイト)・中央値は3.00GB(2020年12月時点)

スマートフォンの月間モバイルデータ通信量202012

 

月間データ通信量は平均6.94GB(ギガバイト)・中央値は3.00GB(2020年2月時点) URL

スマートフォンの月間モバイルデータ通信量202002

1GB未満が多いのは変わりませんが全体的に通信量が多く推移しているようです。

平均データ通信量は7.56GB、中央値は3.00GB。

スマートフォン利用者のデータ通信量について分析した結果、「わからない」と回答したユーザーを除いた平均データ通信量は7.56GB(ギガバイト)、中央値は3.00GBとなった。有効回答のみを対象とした場合、月間通信量は「1GB」31.4%、「2GB」15%、「3GB」13.7%となり、60.1%のユーザーが3GB以下の通信量となった。なお、「7GB」までの累計では約79.1%を占めた。

2020年2月時点の調査だと平均6.94GBだったのでデータ通信が多くなっているのが分かります。

1GB未満の%が29%→31.4%と少ない通信の方も増えている一方で全体的にはデータ通信量が増えているのですね。

3G通信の時代から4G(LTE)となり5Gへ向かっていく現在では通信データ量が増えて行くのは自然です。

10か月で平均が620MB増えた事になります。

一番多い1GB未満の方の半分以上のデータ通信量が増えた事になります。

2017年2月からだと約3.34GB増加だそうです。

 

感想まとめ

年々、通信料金は下がりつつデータ通信量は増えていますが二極化も進んでいますね。

多く使う人と少なく使う人。

2021年4月以降のレポートが楽しみです。

大きな転換期を迎える2021年3月。

月額利用料金の低下は大きくなるでしょう。

データ通信も多くなることが予想できます。

大手キャリアの20GBプラン、サブブランドの低価格プラン、楽天モバイルの1GBまでなら0円プランと出そろってきましたがMVNO(格安SIM)が息してないですよね、、、

総務省が慌ててキャリアに接続料の見直しを求めています、まぁ、ユーザーから見れば安くなるのはありがたいですが、こうなるのは分かっているでしょうに、と思います。

サブブランドで値下げ→評価する→羊頭狗肉と怒る。

キャリアで値下げしないと意味がないと言ってドコモのアハモ登場。

3社そろって2,980円(2,480円)、20GB、オンライン専用プランが出そろう。

サブブランドも値下げ3GBで1,480円。 この時点でMVNOは太刀打ちできない。

楽天モバイルが1GBまでなら0円、3GBまでなら980円、20GBまでなら1,980円しかも共通して24時間かけ放題付き。 MVNO終了のお知らせ。

1GBまでなら0円は反則過ぎてどうしようもないですね。 (現在はエリア問題があるので何とも言えないですが、それでも凄いプランです)

日本通信とドコモはやっと合意できたので各MVNOも接続料は安くなるでしょうが「キャリアの低廉化はMVNOにも恩恵がある」とか言ってたのは何だったのか、ですよね。

スマートフォンの月間モバイルデータ通信量で考えると31.4%の方は1GBで79.1%の方が7GB未満なのを考えると需要が多いのは1GB~7GBのプランだと思うのです。

キャリアは大容量で良いとして楽天モバイルがエリアを広げて通信品質がキャリア並みになった時にMVNOはどうするのでしょうね。

(楽天は釣った魚には餌をやらないのである程度契約者が増えたら変更しそうではあります。 モバイル事業の大赤字の影響でクレジットカードなどのポイントが下がりましたよね)

サブブランドの3GBプランも脅威です。

接続料の見直しで価格は下がるでしょうが、何か特色が無いとMVNOは苦しいでしょう。

プレフィックスの通話も自動でキャリアから出来るように接続されそうですし、GB単位のプランに通話料で差別化して行くしか無いでしょう。

キャリア20GBプランの5分かけ放題はおまけで実用的では無いと思っているので日本通信の様な70分/月かけ放題の方がありがたい人は多いはずです。

他にはデータ通信が階段状のプラン、povoの様な24時間無制限オプション、多彩なかけ放題オプション、どちらにしても1GB~7GBの低容量プランに絞った料金プラン。

200Kbpsで定額のMVNOもありますが、1Mbpsで定額なら需要が多いと思うんですけどね(料金設定が難しいですが)。

しかし大手MVNO以外の体力のないMVNOは減るでしょうね。