楽天モバイル160万突破 これまでの楽天モバイルとこれからの楽天モバイル

2020年11月12日の「2020年度 第3四半期 決算説明会」より。

楽天モバイルは2020年11月時点で契約申し込み数が160万件に達したと発表がありました。

ただ申し込み数なので実際の契約数とは違います。

2020年4月8日から開始された第4のキャリアとしての楽天モバイルRakuten UN-LIMITプランは6月30日に100万人突破と発表されました。

9月30日より正式に5G通信に対応してRakuten UN-LIMITからRakuten UN-LIMIT Vへアップグレード。

楽天のMNOサービスについて書いていこうと思います。

 

Rakuten UN-LIMIT V

楽天モバイルのMNOサービス。 ドコモ、au、ソフトバンクに続く第4のキャリアとしてスタート。

プランも1つでシンプル。

サービス内容としては300万人まで1年間無料のキャンペーンがある為に非常に美味しいサービスになりますが生活圏に楽天エリアが無いと繋がらない問題も起こる可能性がある為に現状ではサブ機での運用をオススメします。

現在160万人なので人口カバー率が96%になる予定の2021年夏に300万人達成していなかったら、その時に入るのが一番美味しいです。

個人的に応援はしていますが問題も多いのには注意ですね。

 

これまでの経緯

参照:2020年度 第3四半期 決算説明会 https://corp.rakuten.co.jp/investors/documents/results/ 様

 

2019年10月1日に先行サービスとして開始されたMNOサービス。

2020年4月8日に正式サービスとして「Rakuten UN-LIMIT」プランを開始。

プランはシンプルに「Rakuten UN-LIMIT」プランのみ。 料金は2,980円/月(税抜)、ただし300万人まで1年間無料キャンペーン中なので1年間無料になります。

4月22日に「Rakuten UN-LIMIT2.0」となりパートナーエリア(auローミングエリア)の2GB/月から5GB/月へ、通信量超過後の速度も1Mbpsへアップグレード。

これは大きなアップグレードですね、楽天エリアは当時はまだ狭かったのでパートナーエリアに頼らなければならないのですが2GB/月じゃすぐに使い切ってしまいます。

これを5GB/月で超過後も1Mbps出るのでYouTubeの動画が480pで視聴できるほどの速度が保たれるのは大きいです。 しかも高速モードと低速モードが選択出来るので普段は低速モードにしておいて高速な通信がが必要な時には自分で切り替えられるのも便利です。

6月30日に契約者数が100万人突破。 3か月で100万人突破になります。

品質状態と利用データ量のグラフ

この時はKDDIローミングもありますし圏外は無かったですからね。

楽天エリアはデータ使い放題(10GB/日制限はあります)

楽天エリアでは無い筆者のような地方じゃ羨ましい限りです。

 

9月30日に正式に5Gサービスを開始。 プラン名も「Rakuten UN-LIMIT V」へ変更、Rakuten UN-LIMIT利用者は10月12日より自動的に Rakuten UN-LIMIT V にアップグレード。 追加料金無し。

10月12日よりSIM再発行手数料を0円、eSIM再設定手数料を0円、SIM交換手数料を0円。

10月22日より順次、東京都、大阪府、奈良県の一部エリアをのKDDIローミングが終了。 ここで重要なのはこのニュースはKDDIによる発表であり楽天モバイルからは一切の告知もありません。

この終了により楽天エリアにもパートナーエリア(auローミングエリア)のどちらにも繋がらない「圏外」が発生。

11月4日の楽天モバイル プレスカンファレンスにて圏外のエリアに住んでいる方にはMVNO(ドコモ回線)の代替機を渡して対策をすると説明。

契約者の住所で繋がらない場合であり、生活圏では無い事に注意です。 会社や良く行くスーパーなどで繋がらないなどは諦めなければなりません。

プレスカンファレンスでは「ZERO宣言」として契約事務手数料0円、MNP転出手数料0円が追加され「Rakuten UN-LIMIT V」を0円で1年間無料で使用する事が出来ます。

こんなサービスありますか? 1円も払わずに1年間無料で通話やSMSも無料ですよ。(0570などの有料通話などは別ですよ、念のため!)

しかし現状ではメインで使うのはオススメ出来ません、MNPしてまで加入は論外です。

圏外や生活圏が楽天エリア外だと楽天モバイル1つしか無い携帯電話は危険すぎます。

それでもビックリしたのは70%の方がメインでの使用なのですよね。 これには驚きました。

 

11月12日に2020年11月時点で契約申し込み数が160万件に達したと発表。 7か月で160万人突破になります。 3か月で100万人突破と比べると4か月で60万人増加と言えます。

100万人突破までの勢いは明らかに落ちてますよね。 予定では2021年3月までに300万人の契約者が欲しいでしょうが現状の推移を見ると早くて2021年の夏ごろでしょうか。

2021年夏に人口カバー率96%に計画を5年前倒しにすると発表。

これは嬉しいですね。 5年の計画を前倒しにして2021年夏に96%の人口カバー率を達成したら物凄い企業努力でしょう。

反面、KDDIローミングの終了のおまけ付きですので不安もあります。

 

基地局の設置ペースも急激に拡大

6月には750局だったのが12月には1500局まで増加させるとの事です。 このペースを続けて1月には1625,2月には1750と増えて行くのでしょうか!

 

また楽天モバイルの基地局は少なくてもカバーできるとの事

これは見通しの広い郊外での話でしょうが、建物などの障害物に弱い周波数帯なので建物内などはどうなのでしょうね。

 

顧客満足度

MMD研究所2020年6月

満足度No1です!

 

総合満足度80%だそうです 4大キャリアでトップです!

MMD研究所2020年11月

MMD研究所 大手4キャリアの総合満足度 楽天モバイル(Rakuten UN-LIMIT)が713点でトップ

URL https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1894.html

 

「料金プランのわかりやすさ」1つのプランでシンプルです。

「コストパフォーマンス」何でも無料です。

「データ定額」楽天エリアなら無制限です。

「通信速度」この辺りから少し怪しくなりますが「楽天エリアなら」速いですし!

「データ通信品質・安定性」凄く怪しくなります。 地図上では楽天エリアなのにパートナー回線に繋がるとか地図で見ると圧倒的にパートナーエリアです、個人的にはパートナーエリアでも問題無いと思います。

気になるのは

MMD研究所は、「2020年11月通信サービスの利用動向調査」において大手4キャリア※を利用している15歳~69歳の男女1,200人を対象に2020年10月16日~10月18日の期間で「2020年11月大手4キャリアの満足度調査」を実施いたしました。

「10月22日より順次、東京都、大阪府、奈良県の一部エリアをのKDDIローミングが終了」

これが含まれていない期間なので楽天エリアでも繋がりにくい建物内、地下鉄、地下街などはKDDIローミングにより繋がる期間での調査であった事ですね。

 

まとめると

サービス開始からユーザーの負担は減り続けて0円のオンパレードで現在では1円も使わずに1年間無料で楽天アエリア内ならデータ無制限(10GB/日制限はありますが筆者は制限があった方が一部のユーザーのために他のユーザーの通信品質が落ちるのを防ぐ意味でも大賛成です。 1日に10GB使い放題と考えると羨ましいぐらいです)

音声通話やSMSが無料。

楽天エリアは急速に拡大して2021年夏には人口カバー率96%!

楽天モバイル頑張っている!

しかしKDDIローミング終了の「圏外」だけは何とかしてください!

「圏外」が出るまでは満足度No.1

 

エリア問題とこれからの楽天モバイル

楽天モバイルのエリアマップで生活圏が楽天エリアであってもパートナーエリアに繋がる事も多いです。

スポット的に地図上では楽天エリアなのに繋がらない場所も存在します。

楽天モバイルのバンドはバンド3しかありません。

Band3は1.7GHz~1.8GHzの周波数帯で高い周波数の為、障害物に弱く楽天エリア内だとしても繋がりにくい事が多いです。

700〜900MHzの周波数帯いわゆるプラチナバンドが無く、仕方がないとも言えます。

基地局をもっと密に立てるしか方法がありません。

現在楽天エリアはまだまだです。

5Gエリアなんてスポット的にしかありません。 5Gなんてドコモとかでも2年先の話しなのでどうでも良いです。

4Gの楽天エリアの拡大と多めの基地局の設置でしょう。 上であったように他社に比べて基地局が少なくて済むとかやめて欲しいぐらいです。

障害物に弱い周波数帯を使っているのですから建物内でもしっかり繋がるように多めに設置して欲しいですね。

 

楽天エリアが広がればそれなりの恩恵が受けられますが70%まで広がるとパートナーエリアは消滅します。

これは仕方の無い事ですが楽天モバイルでは2021年3月までに人口カバー率70%を目指していますがKDDIとの契約により

「都道府県毎に楽天モバイル株式会社の自前エリアの人口カバー率70%を上回った時点で両社の協議を以て、各都道府県のローミング提供の継続・終了を決定します。」

参照:https://www.kddi.com/corporate/kddi/public/roaming/ 様

となっています。

KDDIのローミング代はユーザーは無料ですが楽天モバイル側は1GBあたり500円かかります。5GB/月なので2,500円にもなります。 100万人分で計算すると25億円/月にもなります。

実際には筆者の様に月に1GBも使わない人も居るでしょうし楽天エリアなら全く使わない人も居るでしょう、逆にルーター代わりに通信制限を受けても1Mbpsでも使い続ける人も居るでしょう。

「Rakuten Link」アプリにより通話料無料も楽天モバイル側は音声通話接続料金が発生します。

楽天モバイルとしてはKDDIローミングを早く終了させたい、莫大な金額ですし基地局の整備にもお金がかかる金食い虫な状態です。

 

「Rakuten Link」アプリに触れたので

通話料無料、SMS無料を実現するために作られた「Rakuten Link」アプリですが問題も多いです。

「Rakuten Link」アプリはまだまだ発展途上で「かけても繋がらない」や「かけられても繋がらない」など不具合が多いです。

仕事用とプライベート用の2台持ちや1台のスマートフォンで2枚のSIMが使えるならまだ良いですが1台しか無く仕事でも使うのなら致命的になります。

iPhoneXS/XR以降なら良いかもしれませんが、Android端末は星の数ほど存在するので楽天モバイル側も対応が後手になります。

スマートフォンのバージョンアップで急に「Rakuten Link」アプリが使えなくなる事もあります。

※実際iOS14の際に使えなくなりました。

利点もあります、携帯電話の電波の入らない状態でWi-Fi環境はある状態(あまりそんな状況は考えられませんが、、、)なら通話が出来ます。

「Rakuten Link」アプリはネット環境さえあれば使う事が出来るという事です。

 

しかし契約者が多くないと損益分岐点の700万人までは遠い道のりです。

その為の2021年夏に人口カバー率96%に計画を5年前倒しにするという発表でしょう。

人口カバー率96%も大事ですが楽天エリア内でも繋がらない事が無いように「基地局を密に設置」して欲しいものです。

楽天モバイルの東京都のKDDIローミングが2021年3月原則終了となっており東京都でKDDIのローミングが終了すると10月22日より順次、東京都、大阪府、奈良県の一部エリアをのKDDIローミングが終了で「圏外」が多発した時よりも多くの「圏外」が予想されます。

それを回避するために基地局は「多めに」設置が必要だと思われます。

地図上では楽天エリアなのに家の中やビル内で繋がらないとかダメでしょう。

ユーザーは「無料でも」ほんのちょっと繋がらなくても不満になります。

ライフラインの一つなので「どこに居ても繋がるのが当たり前」です。 ここは日本ですから山奥に行かない限り圏外なんて見た事無いですよね。 それが町中の自分の家で圏外だと一生信用出来なくなります。

また2021年3月という時期も良くないです。

Rakuten UN-LIMITが第4のキャリアとして正式にスタートしたのが2020年4月8日です。

つまり一番の契約者数が多い2020年4月に加入した人の「300万人まで1年間無料」の最後の月になります。

携帯電話の通信はライフラインの一つなので繋がらなければ別の通信会社に0円でMNPします。(MNP料金も0円にしたため)

楽天モバイルとしては2021年3月までに300万人を達成したいでしょうね。 達成は難しいと思いますが。

楽天モバイルは2021年3月から4月が正念場と言えそうです。 日本の人口の10%に近い東京都で圏外が多く発生したら混乱するでしょうし、MNPや解約も容易に想像できます。

筆者の様に楽天エリア外な環境だと無料期間が終わったらMNPか解約する人も多いでしょう。

筆者は生活圏が楽天エリア外です。 1年間の無料期間の内に楽天エリアに繋がるのか心配です。