ビッグローブ株式会社は2021年6月30日に新MVNOブランドの「donedone」ドネドネを発表しました。
執筆時点の7月1日から提供開始されています。
MVNO(格安SIM)では過酷な価格競争に突入していて「利益出ているの?」と関係無いのに思わず考えちゃいます。
「donedone」では違う切り口で大容量プランの投入なので他社との差別化を考えたのでしょう。
「donedone」はどんなメリットがあるのか見て行きます。
BIGLOBE 新MVNOブランド「donedone」発表 2,728円で50GB
大容量の50GBで2,728円/月(税込)と安さが売りです。
BIGLOBE mobileからの新プランでは無く新しいMVNOブランドとして2021年7月1日より提供開始。
BIGLOBE プレスリリース BIGLOBEがモバイルサービスの新ブランド「donedone」を開始 URL
donedone 内容
全て税込み価格
※横にスクロール出来ます。
データプラン | 音声プラン | ||
プラン | エントリー | ベーシックU | カスタムU |
月額料金 | 0円 | 2,728円 | |
光割適応価格 | ー | 2,508円 | |
通信速度(上限) | 128kbps | 3Mbps | 対象アプリは速度制限なし 対象アプリ以外は1Mbps |
データ通信量 | 50GB | ||
50GB超過時速度 | 最大1Mbps | ||
音声通話料金 | ー | 22円/30秒 | |
国際ローミング | ー | 〇(音声通話) | |
テザリング | 〇 | ||
事務手数料 | 3,300円 | ||
ネットワーク | 5G(今後対応予定)/4G | ||
eSIM | 今後対応予定 | ||
SMS | ー | 国内:3,3円/70文字 |
※横にスクロール出来ます。
カスタムUプラン 対象アプリ
カスタムUプランは対象アプリ3つに対しては通信速度が無制限。
- SNS:LINE、Instagram、Facebook
- 動画:YouTube、ABEMA、TikTok、TELASA
- 音楽:Spotify、Amazon Music
- ゲーム:モンスターストライク
3つの選択アプリは自由に選択が可能で平日は通勤、通学時に良く使う音楽サービスやSNSにしておいて休日は動画にする事が出来ます。
今後も対象アプリは追加予定。
メリット
- エントリーなら必要な時だけチケット(今後対応予定:povoの様な24時間220円だと嬉しいですね)で快適な速度になるのなら普段は0円なのでDSDSスマホ(2つのSIMに対応しているスマホ)に入れておけばいざという時安心。※執筆時点で3GBまで14日間の期間限定ですがベーシックU、カスタムUを試せるクーポンが配布されています。
- ベーシックUなら3Mbps固定だがどんなアプリでも通信速度が一定なのでほとんど困らない速度。
- カスタムUは普段は1Mbpsだが3つのアプリが自由に選択可能なので休日にドラマを一気に観るなど高速通信で快適。
- 全プラン共通なのが月間データ容量50GBと大容量。 これは提供予定の5G通信が開始されるとカスタムUの利便性が上がります。
- 50GBで2,728円と低料金。※エントリー(128kbps)で50GB/月は現実的では無いのでチケットに期待。
感想まとめ
通信速度をベーシックUなら3Mbps固定かカスタムUなら1Mbpsにして3つまで選べるアプリで速度制限がかからない事が大きいですね。
全てのプランで50GB/月という大容量にしているのもポイントが高いです。
エントリーだと通信速度が128kbpsながら0円は大きいです。
この速度は月間データ容量を超過した時に多い速度ですが10年前の格安SIMで多かった通常速度で当時だと4G(LTE)は無く3Gの時代だったのとリッチなコンテンツや動画をスマホで見るのが少なった時代でテキストと画像が中心でしたが現在だとほとんど使い物にはならないですが時間単位のチケット(今後対応予定)で快適通信が可能となっています。
povoのトッピングに似ています。恐らくですが24時間高速通信で220円ぐらいだと思います。
楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」プランから月間データ容量を超過後の通信速度が1Mbpsを採用してその後の通信会社(主にキャリア、サブブランド)に影響がありました。
楽天エリアなら超過後の回線速度は3Mbpsです。(10GB/1日制限)
この時にわかったのが1Mbpsって結構色々出来ちゃうんですよ。
YouTubeなら480pで視聴出来ますしスマホで見る分には不便は無いです。
筆者ならYouTubeを780pで見られるベーシックUの3Mbpsを選びますが、一人暮らしで自宅にWi-Fi環境が無いなら対象アプリで速度制限が無くなるカスタムUも悪くは無いです。
筆者の憶測ですがauの「povo」のトッピングが好調だったように感じます。
220円で24時間無制限はかなりのインパクト。
povoを大容量の50GBで通信速度を制限した感じですね。
冒頭に言ったようにMVNO(格安SIM)では過酷な価格競争になっており薄利多売な状況です。
そこで「donedone」では違う切り口で大容量プランの投入なのでBIGLOBE mobileでは無く新ブランドとして立ち上げたのでしょう。
気になるのはカスタムUの対象アプリは追加予定となっていますが、もうちょっと動画サービスなどを増やしてから提供開始が良かった気がします。
Amazonプライムビデオ、ネットフリックスあたりが無いと「うまみ」がありません。
しかも対象アプリでの利用なので大画面のTVで観るにはHDMI出力が出来るスマートフォンかChromecastの様なデバイスを使う必要があります。
Chromecastを使うには同じWi-Fiネットワークが必要なので現実的では無いです。(そもそもWi-Fi環境があるのならスマホで動画は観ない)
それならiPad(一番安いセルラーモデル)辺りを買ってSIMを挿し換えて使う方が現実的です。
もう一つの懸念点がpovoのトッピングはこれから増やして行くとサービスが開始されましたが未だにかけ放題と24時間無制限のトッピングしかない(執筆時点)ので「donedone」の対象アプリが一気に増える事も無いでしょう。
月間データ容量50GBのインパクトは大きいですが対象動画アプリが少な過ぎるので毎日YouTubeなどを高画質で観る方には良いかもですがスマホで長時間観るのは考えにくいです。
通信速度を絞った状態で50GBを1か月で使い切るのは難しいと思えます。
こう考えるとベーシックUの3Mbps固定で使いまくる(ポケットWi-Fiルーターで自宅のネットをまかなうかサブのスマホがあればテザリング、外出時にはメインのスマホにSIMカードを挿し換えなのでサブ回線がオススメ)か0円のエントリーで待機して時間単位のチケット(今後対応予定)を待つ方が現実的だと考えます。