iPhone 12の6.1インチモデルが先行発売されてiPhone 12を堪能している方も多いでしょう。
iPhone 12 mini/12 Pro Maxの予約日の11月6日が迫ってきました。
iPhone 12の中でも「尖った」モデルになるiPhone 12 Pro Max 6.7インチとiPhone 12 mini 5.4インチですがiPhone 12シリーズのスペックからわかるように基本的な性能はほとんどありません。
iPhone 12シリーズでも最高峰になるiPhone 12 Pro MaxはiPhone好きなら目指すモデルでしょう。
なぜなら、iPhone 12 Proと「画面サイズ」以外に「差別化」がされているからです。これは驚きでした。
望遠カメラ搭載のiPhone 12 Proシリーズですがカメラのセンサーサイズやセンサーシフト手振れ補正(センサー自体を動かして補正)を搭載しています。
iPhone 12 Pro 6.1インチモデルは正直、買ったら後悔するモデルです。
望遠カメラとセンサーシフト手振れ補正が必要無ければiPhone 12(無印)が最強とも言えます。
しかし個人的に気になるのがiPhone 12 miniです。
コンパクトで軽い新iPhoneとなれば気にるのは当然です。
日本では特にコンパクトなモデルが売れやすい傾向にあります。
iPhone 12の発表前でも一番気になるのモデルはiPhone 12 miniでした。
世界で見るとiPhone 12(無印)なんですけど、手が小さい事もあってかコンパクトモデルが日本では人気です。
しかし今回、6.1インチモデルが先行発売されたことでmini目当てだった人もiPhone 12(無印)に流れた気がします。
iPhone 12 miniとどうしても比べたくなるのがiPhone SE(第二世代)です。
どちらもコンパクトモデルですが価格、ディスプレイサイズ、生体認証、新しさなど大きく異なる部分があります。
比べること自体ナンセンスかもしれませんがiPhone 12 miniとiPhone SE(第二世代)を比べて見て行きたいと思います。
iPhone 12 miniとiPhone SE(第二世代)
先に両方のスペックを見て行きたいと思います。
iPhone 12 mini スペック
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発売日(日本) | 2020年11月13日 |
CPU | A14 Bionic |
ディスプレイ | 5.4インチ有機EL 2,340 x 1,080解像度 |
OS | iOS 14 |
RAM | 4GB |
ROM | 64GB、128GB、256GB |
サイズ(高さ/幅/厚さ) | 131.5 mm、64.2 mm、7.4 mm |
重量 | 133g |
メインカメラ | 12M広角、12M超広角 2眼 |
サブカメラ | 12M |
充電とバッテリー | 2,227mAh ワイヤレス充電対応 |
Wi-Fi | 802.11 1a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.0 |
おサイフ系 | NFC、FeliCa Apple Pay |
ヘッドフォンジャック | 未対応 |
生体認証 | 顔 Face ID |
SIM | nanoSIM、eSIM DSDV対応 |
microSD | 未対応 |
防水/防塵 | IP68 |
価格(税抜)Appleストア | 74,800円~ |
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iPhone SE(第二世代) スペック
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発売日(日本) | 2020年4月24日 |
CPU | A13 Bionic |
ディスプレイ | 4.7インチ 1,334 x 750解像度 |
OS | iOS 13 |
RAM | 3GB |
ROM | 64GB、128GB、256GB |
サイズ(高さ/幅/厚さ) | 138.4 mm、67.3 mm、7.3 mm |
重量 | 148g |
メインカメラ | 12M広角 |
サブカメラ | 7M |
充電とバッテリー | 1,821mAh ワイヤレス充電対応 |
Wi-Fi | 802.11 1a/b/g/n/ac/ax |
Bluetooth | 5.0 |
おサイフ系 | NFC、FeliCa Apple Pay |
ヘッドフォンジャック | 未対応 |
生体認証 | 指紋 Touch ID |
SIM | nanoSIM、eSIM DSDV対応 |
microSD | 未対応 |
防水/防塵 | IP67 |
価格(税抜)Appleストア | 44,800円~ |
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iPhone 12 miniとiPhone SE(第二世代)の違い
違いは多くあります。
ここではスペック表を基にその違いを考えます。
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iPhone 12 mini | iPhone SE(第二世代) | |
CPU | A14 Bionic | A13 Bionic |
ディスプレイ | 5.4インチ有機EL 2,340 x 1,080解像度 19.5:9 | 4.7インチ 1,334 x 750解像度 16:9 |
RAM | 4GB | 3GB |
サイズ(高さ/幅/厚さ) | 131.5 mm、64.2 mm、7.4 mm | 138.4 mm、67.3 mm、7.3 mm |
重量 | 133g | 148g |
メインカメラ | 12M広角、12M超広角 2眼 | 12M広角 |
サブカメラ | 12M | 7M |
充電とバッテリー | 2,227mAh ワイヤレス充電対応 | 1,821mAh ワイヤレス充電対応 |
生体認証 | 顔 Face ID | 指紋 Touch ID |
防水/防塵 | IP68 | IP67 |
価格(税抜)Appleストア | 74,800円~ | 44,800円~ |
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普通に考えれば出来れば新しい製品を誰でも買いたいでしょう。
iPhone 12 miniであれば新しいiPhoneなので所有した満足感は大きいと思います。
金額に自分が納得出来ればiPhone 12 miniをオススメします。
これを見ているという事は「3万円差」にどこまでの「性能差」があるか、Touch IDが欲しいけどiPhone 12 miniも捨てがたいと悩んでいる方でしょう。
スペック表から細かく見て行きます。
CPU
パソコンでもスマートフォンでも最も重要な性能を左右するCPUですがスペック表ではCPUと書いていますがSoCと書いた方が正確なのですが、わかりやすさの一端でCPUと表記しています。
iPhone 12 mini | iPhone SE(第二世代) |
A14 Bionic
6コアCPU+4コアGPU+16コアNeural Engine |
A13 Bionic
6コアCPU+4コアGPU+8コアNeural Engine |
もちろんiPhone 12 miniのA14 Bionicの方が優れています。
Neural Engineが8コアから16コアまで増えています。
プロセスルールも7nmから5nmになり微細化が進んでいます。 これは省電力化と集積アップになり、より演算が高速に処理できるようになります。
その中でも注目なのが機械学習ベースのAIを担っているNeural Engineが8コアから16コアまで増えたことで機械学習処理がA13 Bionicよりも1.8倍になっています。
機械学習処理と言われてもピンときませんよね。
一番大きく貢献するのは画像処理、映像処理でしょう。
カメラの性能はカメラのセンサーで大きく変わりますが、その演算処理をしている(ここで言うNeural Engine)CPUなどの性能も大きく関りを持ちます。
暗い場所での撮影や、ボケを使ったポートレートモードなど写真を撮るだけでも「キレイ」に処理をしてくれます。
正直なところCPUとしての処理速度はスマートフォンとしてはA13 Bionicでも十分すぎるぐらいのスペックがあります。
A13 BionicのiPhone SE(第二世代)はもう一世代前のCPUになりましたが、「ハイエンド級」のスペックがあります。
筆者は新しい物好きですが、ベンチマーク上のスペックを見る限りCPUについてはコスパの良いA13 Bionicで問題無いと考えてます。
ディスプレイ
iPhone 12 mini | iPhone SE(第二世代) |
5.4インチ有機EL 2,340 x 1,080解像度 19.5:9
ディスプレイの輝度625ニト HDR時は1200ニト |
4.7インチ 1,334 x 750解像度 16:9
ディスプレイの輝度625ニト |
ディスプレイもiPhone 12 miniの方が優れています。
4.7インチから5.4インチへ大型化してパネルも有機ELディスプレイを搭載していて解像度も大幅にアップしています。
この2機種で悩んでいる方の多くは私と同じで「上下にベゼルのある古臭いデザイン」のiPhone SE(第二世代)は気になるでしょう。
iPhone SE(第二世代)の大きなデメリットとなる「上下のベゼル」は時代に逆行しているデザインだと思います。 指紋認証とのトレードオフになります。
有機ELだと省電力にも貢献してくれて、メリハリのある映像、日中の外などでも見やすく斜め横などから見ても色変化が少なくメリットが大きいです。
画面サイズの大型化により情報量は増えます。
最近のスマートフォンの画面の大型化に伴い、手に持ちやすいサイズで大型化するには縦方向に大型化するしかありません。
極端な例で出すとソニーモバイルのXperia 1 IIなどは21:9のディスプレイを搭載しているので縦長なボディになりますが幅は抑えられるのでグリップは高まり持ちやすい特徴があります。
iPhone 12 miniのアスペクト比は19.5:9、iPhone SE(第二世代)のアスペクト比は16:9となっています。
ここで動画を見た時にどうなるかが大きなポイントになります。
YouTubeなどの動画は16:9が多く家で見るテレビなども16:9です、つまりiPhone SE(第二世代)は画面いっぱいに動画が映し出されるのに対してiPhone 12 miniは横にしてみた場合両端に「黒帯」が出来ます。
最近の映画などを見ない限りはiPhone SE(第二世代)とほぼ変わらない範囲での動画視聴になります。
もちろん有機ELディスプレイによりキレイな画像や縦長のディスプレイによりブラウザやTwitterなどでは「情報量」が異なります。
ディスプレイに関してもiPhone 12 miniの方が情報量が多くなりキレイで繊細な画像を楽しむことが出来ます。
サイズ(高さ/幅/厚さ) 重量
iPhone 12 mini | iPhone SE(第二世代) |
131.5 mm、64.2 mm、7.4 mm
133g |
138.4 mm、67.3 mm、7.3 mm
148g |
サイズや重量もiPhone 12 miniが優れています。
一回り小さくなったと考えれば良いでしょう。
重量も15g軽くなっています。
この辺りは他のスマートフォンと比較しても軽量コンパクトなのでそれほど気にする程では無いと考えます。
カメラ
iPhone 12 mini | iPhone SE(第二世代) |
メインカメラ 12M広角、12M超広角 2眼
超広角:ƒ/2.4絞り値、広角:ƒ/1.6絞り値 サブカメラ 12M |
メインカメラ 12M広角
広角:ƒ/1.8絞り値 サブカメラ 7M |
カメラ性能もiPhone 12 miniが大きく優れています。
カメラ性能を重視するなら迷わずiPhone 12 miniだと考えます。
超広角カメラを搭載しているのが大きいです。
食事の写真や狭い場所での撮影には大きな要点になります。
メインカメラの広角も同じ画素数の12MPですがより明るい撮影が可能です。
ナイトモードの撮影や2倍の光学ズームも外せない要素でしょう。
カメラ性能に拘るなら冒頭にお伝えしたiPhone 12 Pro Max一択ですが、そこまでの性能は必要ないが安く性能の良いカメラは外せないならiPhone 12 miniでしょう。
自撮りのカメラ性能がアップしている点も見逃せません。
充電とバッテリー
iPhone 12 mini | iPhone SE(第二世代) |
2,227mAh ワイヤレス充電対応 | 1,821mAh ワイヤレス充電対応 |
どちらもワイヤレス充電対応ですがiPhone 12から採用された無線充電にMagSafeを搭載してマグネットが内蔵されているために無線充電でズレる事無く正確な場所で充電可能。
今までのQi充電も対応(ただし充電速度はMagSafeの方が2倍速い最大15W)
これは便利とも言えますが問題も起きているようです。
iPhoneに皮のカバーを付けると傷が付く問題や(iPhoneに直接でも傷が付くとの事)、MagSafe充電器の近くに磁気はカードなどを置いたりすると磁気カードが無効化される可能性があるとの事です。
クレジットカードなどは横に置いたぐらいでは問題無いらしいですがホテルのカードなどののシングルユースのカードには気をつけたほうが良いかもしれないです。
他にはモーター式腕時計をiPhoneに置くと時間がズレる問題もあります。
磁石を内蔵した事からのトラブルですがiPhoneにも磁石が内蔵されているために時計のトラブルと傷は今後問題になりそうです。
バッテリーの持ちについてはビデオ再生でiPhone 12 miniが最大15時間、iPhone SE(第二世代)が最大13時間となっておりiPhone SE(第二世代)の問題の一つであるバッテリーの弱さを考えるとiPhone 12 miniは良さそうです。
ただしiPhone 12 miniは5G対応モデルです。 5Gと4G(LTE)を比較すると5Gを使った場合4Gよりも20%バッテリーの持続時間が少なる事がわかっています。
筆者としては5Gはまだまだ先の話だと思っているので5Gを使う事は無いですがauだと5G対応SIMカードに「変更」しなければいけない為にプランの見直しや5Gエリアがほとんど無いのに5Gプラン確定なのも懸念材料になる事を覚えておいた方が良いでしょう。
バッテリーとワイヤレス充電についてはiPhone SE(第二世代)のバッテリーの弱さを考えるとiPhone 12 miniは良さそうですが「4G」に限った話だと思って下さい。
ワイヤレス充電のMagSafeは便利そうですが今後もっと問題が起きそうなので私は評価しません。
また張り付けて充電とか、充電が面倒になるだけと考えてます。 磁力が強いために「はがす」のに両手が必要ですよね? スマートでは無いです。
置くだけの充電の方がスマートだと考えます。
先の話になりますがこの先のiPhoneでは充電端子(Lightning端子)が無くなる事が予測されています。 待望のUSB-C端子は搭載されない可能性が高いです。
完全なワイヤレス環境になるわけです。
MagSafe搭載はその布石なのかもしれません。
その他
価格はともに64GBモデル。 買うなら5,000円アップで購入出来る128GBモデルがオススメです。
iPhone 12 mini | iPhone SE(第二世代) |
生体認証 顔 Face ID | 生体認証 指紋 Touch ID |
防水/防塵 IP68 | 防水/防塵 IP67 |
価格(税抜)Appleストア 74,800円 | 価格(税抜)Appleストア 44,800円 |
iPhone 12 miniに生体認証が電源ボタンに内蔵のTouch IDに対応していたら神機だったでしょう。
このコロナウィルスの影響で生活は大きく変わりました。 マスク必須の時代にFace IDのみなのは頂けない、、、、しかも認証してから上にスワイプする動作も必要です。
電車などで使用する場合マスクを外すことも出来ずにポチポチと暗証番号の入力が求められます。
生体認証では持ち運ぶスマートフォンではiPhone SE(第二世代)のTouch IDの圧勝だと考えます。
防水/防塵についてはスペックアップしていますが、Appleでは「水没は保証の範囲外」なのでわざわざお風呂で使ったり水につけたりする事は無いので気にしないで良いと考えます。
最後に価格ですがこの「3万円の差」は大きいでしょう。
iPhone 12 miniが安売りされる事はありませんが、iPhone SE(第二世代)はセールでは2万円後半、3Gからの乗換えでは「0円」など安く売られています。
3万円で購入出来ると考えるとその差は44,800円まで差が開き2台iPhone SE(第二世代)が購入出来てお釣りが来るほどです。
まとめ
5G初のiPhoneとして売り出されたiPhone 12シリーズですが5Gの基地局が整備されるまでは4Gでしか使えないので5Gは考慮しません。
また5G対応と言ってもSub6のみの対応(日本では)でミリ波には対応していません。 遅いとは言いませんが世間を騒がせている「5G」は理論値で話をしているのでミリ波前提です。
iPhone 12 miniとiPhone SE(第二世代)との価格差が3万円もあり、iPhone SE(第二世代)の安売りも多い現状で考えるとiPhone 12 miniの半額程度で考えた方が良さそうです。
この差は大きいですが新しいiPhoneとして誰でも魅力的なiPhone 12 mini。
CPU性能はオーバースペックと言えるので目に見えての性能差は感じないでしょう。
MagSafeも便利そうですが問題もある為、考慮しません。
サイズに関しても両方ともに軽量、コンパクトなのでこれも考慮しません。 iPhone 12 miniのデザインは秀逸なので考慮するべきです。
大きくiPhone 12 miniが優れる点は以下になります。
- カメラ性能 2眼カメラで超広角カメラが追加されています。 またf値も1.6と明るくなっています。 ナイトモード、2倍の光学ズーム、Neural Engineが8コアから16コアまで増えたことで機械学習処理がA13 Bionicよりも1.8倍に強化。 これらを踏まえると大幅にカメラ性能はアップしています。
- ディスプレイの大型化と有機ELディスプレイ搭載、476ppiの高繊細化。 情報量が多くはなりスクロールの頻度が減ります。 一目で見れる情報が増えるのはストレスも減ります。
- iPhone 12 miniのデザイン。 見た目は所有欲を満たしてくれるので大きいポイントです。
上のiPhone 12 miniが優れる点とFace IDを取るかTouch IDを取るかと、価格差で考えるとどちらか良いのかが決まると思います。
コストパフォーマンス的には、iPhone SE(第二世代)が優れているのは言うまでも無いでしょう。
新しい物好きでカメラ性能、ディスプレイの全画面化、見た目が外せないのならiPhone 12 miniは良い選択になると考えます。
iPhone 12シリーズの基本性能は大きく変わらないので12シリーズの中でも安いiPhone 12 miniは満足できるiPhoneでしょう。
逆にカメラ性能やデザインなどに拘りが無ければiPhone SE(第二世代)はそのコストパフォーマンスの良さからも4年以上戦える名機です。
税込でAppleストアで購入しても5万円以下に収まるのは驚くべきコスパです。
しかもスペックは1世代前のA13 Bionic搭載です。
Androidスマートフォンと比べると値段はミドルレンジ並みなのにスペックはハイエンドです。
ちなみに、どちらも64GBモデルの価格で語ってきましたが買うなら128GBです。 64GBモデルと128GBモデルの価格差はどちらも5,000円です。 iPhoneはストレージの増設が出来ないために128GBモデルが最もコスパが良いです。
ここまで読んでいただけてどちらか決まれば幸いです。